Q:さし歯がだんだん黄色くなってきて、とても気になっています。
さし歯の変色は仕方のないことですか?
A:ご相談のさし歯は、おそらく硬質レジンというプラスチックの一種で出来たものだと思われます。
この硬質レジンという素材を使ったさし歯は健康保険が適応されるため、入れられる方も多いですが、実は少しずつ変色を起こし、長い年月のうちにハッキリとわかるくらいに変色してしまいます。そして残念なことに、歯をホワイトニングしてもさし歯はしろく戻りません。
もし、変色しないものを望まれるなら、セラミック製のさし歯がおすすめですね。セラミックは陶材とも呼ばれ、いわゆる瀬戸物に近い素材なので変色せず、本物の歯に近い色・ツヤが表できるという特徴を持っています。その一方で割れやすいという欠点もあり、それを補うため、さし歯には通常見えない部分に薄い金属のフレームを入れています。
これは、メタルボンドと呼ばれ、何十年も前から使われてきた実績のあるものですが、近頃は金属アレルギーの問題も取り沙汰されていますので、代わりにジルコニアという硬くて丈夫な素材を用いたフレームを使われるようになりました。ジルコニアはとても歯に近い色で出来ているので、このフレームでセラミックのさし歯を作ると、さらに透明感のある本物の歯のような自然なさし歯にすることができます。
ただし、セラミックを使ったこれらの治療は自由診療(保険外診療)となるので、歯科医院で相談してみると良いでしょう。「いつまでも美しい歯を」と願う方にとってはとても価値のあるものですから。