治療だけでなく衛生面
でも安心安全を!
今までの行った歯科医院で、
治療器具が汚れていたり道具が汚かったりで
『もうここには行きたくない』と思ったことのある方も
いるのではないでしょうか。
歯科治療では唾液や血液が器具に付着するため、たとえ見た目では汚れていなくても、使う器具の滅菌消毒は欠かせません。
器具の消毒・滅菌にはコストだけでなく手間がとてもかかります。
実際には消毒・滅菌は見えないところなので、手を抜いても患者さんにはあまり分かりません。
しかし、忙しいからと言ってこれを疎かにすることは絶対に許されません。院内感染の問題があるからです。
院内感染とは不充分な器具の消毒・滅菌が原因で、患者さんや医療従事者にHIVやウイルス性肝炎などの感染症を移してしまうという大変な問題です。
しかし、残念なことに日本の歯科医院の院内感染予防に対する意識はあまり高いとは言えません。
平成13年に行われた下記の調査結果によると、グローブ(治療用手袋)を患者ごとに交換するという回答は、たった7.4%しかありません。
また、歯を削る時のドリル(タービンなどの器具)も患者ごとに交換するという回答は16.7%でした。
静岡県立大学短期大学部 特別研究報告書(平成 13・14 年度)
歯科臨床現場における感染予防対策についての実態調査
嶋 智美 ・ 藤原 愛子
ちょっと古いデータですので、今ではもっと多くの歯科医院で、患者さんごとのグローブやドリルの交換をしっかり行っていると思われますが、
100%ということではないのは明らかです。ちょっと怖いですよね。
ドリルを患者さんごとに交換せずに
使い回す医院が多いのには理由があります。
その手間がかかるのはもちろんですが、費用の問題が大きいのではないでしょうか。
治療ごとに滅菌するとなると、ドリルの本数が必要になってきます。
治療で座る椅子1台ごとに最低でも3本以上の数のドリルが必要です。となると、治療の椅子が3台の医院では12本のドリルが必要です。椅子1台で1本から新たに9本買い増さなければなりません。実は、ドリルは1本8~9万円前後するものが多く、これを9本買うとなるとかなりの負担になります。
そういった理由から、ドリルの使い回しがゼロにはならないのが現実です。
ちなみに、当院では歯を削るドリルは、27本揃えています。(2020年1月現在)
しらとり歯科・矯正歯科の
衛生管理
患者さんごとに徹底した感染対策で
安心安全の医療を提供
高圧蒸気滅菌器は性能の違いによって、
クラスN・クラスS・クラスBの3つのクラスに分類されます。
世界最高水準だから
クラスBの高圧蒸気滅菌器にかければ大丈夫?
しかし、単にクラスBの高圧蒸気滅菌器にかければいいものではありません。
滅菌・消毒で一番大切なことは洗浄、つまり洗うことです。
当院では器具に合わせて、ウォッシャーディスインフェクター(歯科用自動洗浄器)、超音波洗浄器などを使って徹底的に洗浄しています。
全ての器具はしっかりと洗浄した後に、滅菌・消毒をしています。
ここからは先は、
すべて当たり前のことですが…
1日に使用するゴム手袋はおよそ300枚以上!
当院では1ヶ月で6千枚以上のゴム手袋が捨てられます。
スタッフには患者さんごとに替えることはもちろん、手が汚れたらすぐに交換するように指導しています。
大変なコストがかかりますが、清潔な手で治療することは医療機関として最も大切なことだと考えています。
「キュイーン」と音のする歯を削るドリルのことを『タービン』と言います。
治療で使用したタービンには患者さんの唾液だけでなく、時には血液が付着しているほどです。そこで、使用後タービンはすぐに清掃し滅菌器で滅菌後、清潔な状態にして保管しています。
すべての器具は個別に滅菌・消毒し、使い回しは絶対にしません。患者さんごとに滅菌・消毒をしっかりと行っています。
皆さんが治療でよく目にする、個別に滅菌パックに入れて、目の前でパックから取り出しますので、直前まで完全な滅菌状態を保つことができています。
一時期、新聞などのメディアで器具の使い回しが話題となりました。当院では、報道以前より使い回しは行っていませんし、今後も安心できる環境を保ち続けます。
君津市にある歯医者「しらとり歯科・矯正歯科」では治療用手袋だけでなく、器具を載せるトレーや紙コップ、エプロンは使い捨ての製品を使用しています。